妊活の栄養、食事で摂る?サプリメントで摂る?

妊活といえば葉酸…食事で摂る?サプリで摂る?

よもぎ堂で不妊鍼灸を受けられている患者さんからよくいただくご質問の一つに

「サプリメント(葉酸)って摂った方がいいんですか?」

というものがあります。

 

結論からいうと、まずは

バランスのとれた食事からの葉酸摂取。

それを補う目的でのサプリ摂取をおススメしています。

不妊を解消するための栄養のとり方

 

具体的には、

1日に野菜を350グラムほど、そしてバランスの良い食事。

 

おすすめするのは和食。

それも前回の記事で紹介した、1975年以前の和食が良いと思います

妊娠初期に葉酸が不足することで起こるリスク

葉酸は、ビタミンBの一種。

野菜に多く含まれ、不足すると二分脊椎(神経管閉鎖障害の一種)などの先天性異常を起こすといわれています。

もともと日本での二分脊椎の発症率は欧米に比べて低かったのですが、1990年代後半ごろから徐々に増加傾向にあります。

厚生省(現在の厚生労働省)から出された葉酸の摂取に関する通知

 

葉酸について書かれた厚生労働省関連のページ(e‐ヘルスネット)によると、

一日400μgの葉酸を栄養補助食品から摂取するように通知が出された

とあります。

 

その通知は

神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の
女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について

というもの。(神経管閉鎖障害の代表的なものが二分脊椎)

 

詳しく読んでみると

妊娠を計画している女性に関しては、神経管閉鎖障害の発症リスクを低減させるために、

妊娠の1か月前から妊娠3か月までの間、葉酸をはじめその他ビタミンなどを多く含む

栄養バランスがとれた食事が必要であること。

(中略)

ただし、いわゆる栄養補助食品はその簡便性などから過剰摂取につながりやすい…(中略)

いわゆる栄養補助食品を利用することが、日常の食生活のあり方に対する容易な姿勢につながらないように周知すること。

各栄養素の摂取は日常の食生活によることが基本となるもの。

であり、容易に栄養補助食品に頼るべきでない。

としています。

 

  • 欧米での葉酸と神経管閉鎖障害に関する疫学研究がすべて栄養補助食品を使用している
  • 食品中の葉酸も効果があるが現時点では、証拠が得られていない

ことから、栄養補助食品の活用も説明する必要があるとしています。

 

簡単にいうと、

  • バランスの良い食事で葉酸はとれる
  • 食品に含まれる葉酸は、熱に弱く、水溶性のためゆで汁に溶けだしたりしてすべてが使われないし、体内での吸収率もわかっていない
  • 欧米での研究データはサプリをつかったもの

葉酸をとるためには、バランスの良い食事でとれるのがベスト。

プラス0.4ミリグラム程度の栄養補助食品なら、過剰摂取にはならない。

1.0ミリグラム以上の摂取は、医師の管理の下で。

というわけで、

とりあえず栄養補助食品(サプリメント)を勧める。

という通知なんですね。

もともと食事を通して十分な葉酸を摂っていた日本

日本はもともと神経管閉鎖障害の代表である、二分脊椎の発症率が低かったのです。

これは、いわゆる日本食が野菜をたくさん食べ、葉酸を多く摂取していることと相関していたようです。

 

日本でも食生活の欧米化にともない、徐々に二分脊椎の発症率が増加していきました。

●1974-1978年では出生一万人対1.72

●1999-2003年で出生一万人対5.12と増加傾向

このようなことから、今回の厚生労働省の通知がだされたのですね。

 

ちなみに、イギリスでは葉酸の摂取量を増やすことで、

●1974-1978年:出生一万人対16.18であった二分脊椎の発症率

   ↓↓↓

●1999 -2003年では出生一万人対2.70

 

に低下しているのです。

和食は葉酸をしっかりと摂れるバランス食

葉酸をうまく取れる食事が和食。

せっかくの伝統食、うまく活用してもらいたいのです。

食事は栄養摂取だけでなく、楽しみやストレス解消という役目もありますね。

よもぎ堂では、楽しく美味しく気楽に和食で妊活してほしいと思っています。

妊活によい食事については、こちらのメルマガでもお知らせしていきます

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

大塚でした。^_^

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です