「風邪に効くクスリはない」から考える不妊治療と不妊鍼灸
風邪をひきやすい季節の変わり目。
風邪をひきやすい人と風邪をひかない人っていますよね。
この違いは、なんでしょうか?
風邪から妊娠しやすいカラダづくりを考えてみたいと思います。
医者はかぜ薬を飲まない?
「不妊症は病気ではない」って言いますね。
『〇〇症』というのは、〇〇な症状や状態のこと。
たとえば、風邪は、「かぜ症候群」といって、風邪病とはいいません。
お医者さんで出される薬は、自覚症状である
発熱・頭痛・鼻水鼻づまり・のどの痛み・せき・たん
などを押さえるもの。
安静、水分・栄養分補給で自然に治る風邪。
「風邪に効くクスリはない」
と言われるゆえんです。
- かぜ症候群は、上気道(鼻、咽頭、喉頭)の急性炎症のみでなく、最近は下気道(気管、気管支、肺)にまで広がって急性炎症をきたす疾患を総称していわれます。
- かぜ症状群の原因微生物は、 80~ 90%がウイルスといわれています。
- 自覚症状として発熱、頭痛、全身倦怠感、鼻症状(鼻水、鼻づまり)、咽頭症状(咽頭痛)、下気道症状(せき、たん)があげられます。
- ウイルス性のかぜ症候群であれば、安静、水分・栄養補給により、自然に治癒します。抗菌薬も一般的には不要なことが多く、解熱剤も適宜に使用する程度でよいと思われます。
一般社団法人日本呼吸器学会HP
http://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=2 より抜粋
医者や薬剤師は自分が風邪をひいたときは、風邪薬を飲まない。
そんな話もありますね。
東洋医学のかぜへの対応
しっかりと風邪の原因となるウイルスと戦えるような体を作っていくのが東洋医学式。
そのために、体質なども考慮にいれつつ、東洋医学式の方法で診断していきます。
風邪の引きはじめと症状が強くなってきた時期、治りかけの時期では、使うツボや漢方薬が違います。
たとえば、葛根湯。
寒気があって、首の後ろが凝って、汗が出ていない。
風邪の引きはじめに適する漢方薬です。
同じ人でも、病の深さによって対処法が変わってくるということです。
不妊は病気ではない!?
高度不妊治療では、
- わりとすぐに妊娠される方
- なかなか妊娠まで至らない方
にクッキリと分かれてしまいます。
風邪の場合は、ウイルスが原因。
カラダの免疫がウイルスをやっつけてくれるので、その間、症状をおさえることが目的といえます。
それに対して、不妊症は原因が一つでない。
さまざまな要素が絡み合うため、そのクリニックでの不妊治療では、
- 卵が成熟しているか、そして排卵日の特定
- ホルモン剤によって卵の成熟と排卵のコントロール
- 子宮内膜のコントロール
- 人工授精や体外受精(受精できないを解消)
と多岐にわたってしまいます。
ホルモン剤を多用するので、副作用が起こることもあり、長期間治療を続けると、薬に対する反応も悪くなってくることがあります。
不妊治療を始めたころは、卵もたくさん採れて、子宮内膜もしっかりと厚くなっていた方も、続けるうちに、だんだんと卵が育ちにくくなってきて、子宮の壁が厚くなりにくくなってしまう。
患者さんのカラダまかせということになります。
そのため、なかなか妊娠に至らない方が多くなってきます。
不妊鍼灸のカラダづくり
2.のなかなか妊娠できない方に、カラダに合わせた不妊鍼灸を行うと、カラダが整っていき、妊娠される。
ここから、わかってくるのは、
「妊娠できる⇔妊娠できない」
の違いは、カラダに体力があり、子宮・卵巣のちからが発揮できるかどうか?の違い。
自分の体力を底上げして、結果的に、げんきな卵子や子宮力が上がる施術をするといい。
ということになってきます。
「養生」(生命力を養う)
「未病を治す」(病の前段階で治す)
を得意とするのが東洋医学。
不妊鍼灸も、妊活セルフケアもカラダから妊娠力を高めていくのです。
げんきな卵子と子宮力が育つカラダづくりといえます。
ささないハリを使った「痛くない・熱くない」不妊鍼灸の詳細は、こちらからご覧いただけます
※鍼灸治療にセルフケアを併用すると、よりカラダがしっかりしていくことが経験上わかっています。